株式会社沖縄県食肉センター
代表取締役社長 外間 勉
当社は、沖縄県が日本復帰をする前年の昭和46年10月に農協系統の協同会社として設立され、本年は51周年を迎えることが出来ました。その間、食肉の流通拠点施設として畜産農家の経営安定と消費者へ安全・安心で美味しい食肉を安定供給することをモットーに、近代的な設備を有すると畜場として、本県の食肉流通と畜産振興に努力を傾注してきました。
昭和53年には、「総合食肉流通体系整備促進事業」を導入して施設のと畜能力を増強拡大し、又、国・県・関係団体の協力を得て資本を増強し、官民共同の第3セクターの会社とし、現在の食肉センターとしての基盤が築かれました。
昭和55年には、(株)沖縄県南部食肉センターのと畜場を集約、昭和60年には、(株)那覇ミートのと畜場を集約し、大幅に施設能力を増強しました。
と畜施設については、平成8年度の「と畜場法施行規則」の改正、平成13年度のBSEの発生に伴う同施行規則の改正等に対応するため、平成13・14年度「畜産基盤再編総合整備事業」を導入して、大動物と畜解体処理施設を全面改修しました。
また、豚処理施設は創業以来40年が経過し施設が老朽化する中で、安全・安心高度な衛生管理対策の強化等、時代のニーズに対応するためには施設の抜本的な整備改善が大きな課題となっておりましたが、今般、平成21年度沖縄県強い農業づくり交付金事業により、新たな畜産物処理加工施設(豚及び山羊のと畜・食肉加工処理施設・浄水施設、汚水処理施設)が整備できました。
生産面においては、養豚農家の減少により自社生産によると畜頭数の確保を進めるため直営農場、預託農場を運営し、「あぐ~」の生産にも注力し、付加価値の高い畜産流通を目指しております。
安全・衛生面につきましても、平成30年に豚処理施設で食品の安全性と品質を保証する国際認証規格「SQF」のレベル3を取得し、直営農場も「農場HACCP認証農場」に認定されたことにより生産から加工処理、製品化まで一貫した安全性を確保した食肉を提供することが可能となりました。
今後も畜産事業をとりまく環境は厳しさを増すことが予想されますが、当社の社会的使命を果たしていくため、食肉の安定供給と流通の合理化に努め、本県の畜産振興に寄与していきたいと存じます。今後とも皆様方の一層のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶といたします。